【東京工芸大学 学生団体写真展】「アーキタイプ、あるいは」
カメラのキタムラ旗艦店の新宿 北村写真機店では、2022年9月3日(土)~2022年9月11日(日)までの期間、東京工芸大学 学生による写真展「アーキタイプ、あるいは」を開催いたします。
東京工芸大学 学生団体による写真展を開催いたします。
新宿 北村写真機店では2022年9月3日(土)~9月11日(日)の期間、6Fイベントスペースにて東京工芸大学 学生団体による写真展「アーキタイプ、あるいは」を開催いたします。
入場料は無料。さらに初日の9月3日(土)には作者による作品解説(ご予約不要)も会場にて開催されますので、ぜひご来場ください。
展示会概要
本展は歳を同じくする四人がイニシエーションを経た今、各々がカメラという機械を通して見ているものから現在地を考えるグループ展です。
写真は人の視界に写る、関心を抱いたところを完全に再現する訳ではありません。光景のどの部分をどのように切り取るのか、それはカメラやレンズ、フイルムの種類に依存した無機質なものです。
人間の視界や脳、更に言えば心とは全く違う働きをするカメラをイメージ製造機として扱い、出来上がった画像と直感との差異を考えることで、「私は今何を見て、何を感じているのか」を捉えるところから今回発表される作品達は始まりました。
森 凌我
Exhibitors
Hibiki Iwama
Ayaka Ohya
Kensuke Kizawa
Ryoga Mori
アーキタイプ、あるいは
これまでに得たものと、失ったものの比重を考える本展。不熟な私達の間で、この先を語るのは当たり前のことだ。お前がこうなら俺はこう、私がこうなら貴方はこうだと皆口にする。一度たりともそこに挫折や諦念が混ぜられることはなかった。自己に寄せた期待や全能感を理由とする会話の様子、しかしその裏側には、自分も社会に均されたあの大人のようになってしまうのだろうか? という語られない言葉が常にある。不安感は絶えず私達に行動を促す。本展の出発はまさにその、生々しい現在を見つめる視点からだった。
本展において発表された作品のアナザー・イニシエーションじみた様相を呈す制作過程では、様々なアプローチで人間的領域への接触が試みられている。過去というレイヤーを可能な限り分割することで見つけた分割不可能なモノを、身体的に追い求める。
オルダス・ハクスレーの書いた「知覚の扉」によれば、幻覚剤を飲んだ時の感覚は幼い頃の純粋さと通ずるらしい。幻覚剤を摂取すると、余分な情報を削除する脳の機能が抑制され、普段感じているもの以上の情報が我々に向かって雪崩れ込んでくる。それと幼児期の知覚は曰くほぼ同じだ。だとすれば大人になった今見えている世界とは、情報の抑制された、彩度の低いものである。この一つの視点を知った時、私は様々な感情を覚えた。純粋に物事を感じ取っていたかつての自分に対する憧憬や羨望、または疑問や乖離。成長した現在感じられるモノは、一体どれ程情報を削ぎ落とされてから私に届いているのだろう。削ぎ落とされる前の本来の姿を見ることは叶わないのだろうか?
モノの持つ本来の姿と、私達が認識できるモノ。その関係は本能と理性に似ている様に思う。人が非論理的な直感のもと行動するという理性のない振る舞いを、カメラという機械は無機質に可視化する。この機械を利用して、私達は成長に覆い隠された愚直なイメージを捜索、作成した。そして画像に立ち表れる像こそ今の自分が得た視点であり、反対に失ったものとは一体何だったかという問いが生まれる。
本展「アーキタイプ、あるいは」は、現在地から出発点と到達点を導き出す取り組みである。
森 凌我
9月3日(土)19:00より作品解説も行われます
9月3日(土)19:00~19:40の間、会場内にて作者たちによる作品の解説がございます。ご予約不要でお楽しみいただけますのでぜひご来場ください。
写真展概要
タイトル | 【東京工芸大学 写真展】「アーキタイプ、あるいは」 |
日時 | 2022年9月3日(土)~2022年9月11日(日) 10:00~21:00 ※店舗営業時間に準じます |
会場 | 新宿 北村写真機店6F イベントスペース |
入場料 | 無料 |
※ 定員は25名となります。(定員を超過した場合は一時入場制限をかけることもございます。予めご了承ください。)